
「てんかん」の種類は一つではない
皆さんはてんかんというとどのようなイメージがあるでしょうか。
多くの方は突然意識がなくなって倒れてしまったり、けいれんが起きてしまったりなどさまざまな症状を思い浮かべると思います。
ただてんかんは一種類ではなく、状態によってさまざまな種類がある障がいです。
今回はてんかんの種類と原因について考えていきましょう。
そもそもてんかんとは?
てんかんとは、簡単に言うと脳内の神経どうしの過剰に働くことで意識を失ってしまったりけいれんを起こしてしまったりする脳の病気です。
脳内の神経どうしは電気刺激があることで連携しているのですが、この電気刺激が過剰に働いてしまうと脳の働きも過剰に働いてしまい、さまざまな症状が出てくるということですね。
原因はさまざまであり、日常生活を普通に過ごすことができる方もいればある一定の条件で発作が見られたりする方もいらっしゃいます。
そのためまずはてんかん発作が出現する原因をしっかり把握して治療を行っていくことが重要です。
てんかんの種類について
てんかんには主に以下のような種類があります。
➀欠神発作
急に意識を失うことがあり、会話や動作が中断する状態が見られる。
発作の症状は2~3秒の時もあれば、数10秒ほど続く場合もある。
➁ミオクロニ-(ミオクローヌス)発作
多くは手足の筋肉が急にピクピクとけいれんする発作で、状態がひどいときには全身にけいれんが見られるときがある。
歩いていて転倒してしまったり、物を落としてしまったりすることがある。
➂強直発作
手足だけではなく、全身に力が入ってしまう発作。
主に突っ張ったような状態になってしまい、数分続く場合もある。
④脱力発作
強直発作とは逆に全身の力が抜けてしまい、身体ごと崩れ落ちてしまうような発作。
急に倒れてしまうので頭部を打つなどのケガのリスクが高い。
⑤間代(かんたい)発作
脱力と強直を繰り返すような発作であり、身体が小刻みにけいれんする。
⑥強直間代発作
急に意識を失って全身が突っ張り強直発作を起こした後に、身体が小刻みにけいれんし間代発作が続けて起こる。
⑦重責発作
さまざまな発作が連続して起こる発作。
意識を消失してから発作が持続する時間が長く、発作が収まったと思ったらまた発作を繰りかえしてしまう。
てんかんはどのように対処すればよいのか
発作が起きたらまずは衣服の締め付けを緩めて安静にすることが第一です。
口に物を入れてしまったり手でつかまろうとしたりすることも多いので、近くに人がいる場合は協力して救護する必要があります。
ただ無理に押さえつけてしまうとかえって刺激してしまうこともあるので、発作が収まるまで安静にできるようにしていきましょう。
まとめ
てんかんは本人の意思とは別に起こってしまうことが多く、自分でコントロールすることは難しいです。
ただ発作が起こりやすい状況は人によってさまざまなので、原因をしっかり把握して周囲の人たちが理解する必要があります。
本人が状態を伝えられるならば、あらかじめ症状を伝えておくようにしましょう。