精神疾患・発達障害の治療で利用できる「自立支援医療制度」とは?

うつ病などの精神疾患や、ADHD(注意欠陥・多動性障害)といった発達障害では、薬品による治療を行うケースがほとんどです。
しかし、数ヶ月以上かけてじっくり改善していくことが多いため長期的な治療となり、また、処方される薬品も複数種類だったり、単価が高かったりするため、治療にかかる費用は思った以上にかさんでしまいます。

「少しでも毎月の医療費の負担を軽くしたい…」とお悩みの方におすすめなのが、自立支援医療制度です。

医療費の自己負担額が1割に

自立支援治療制度は医療費の自己負担額を軽減する医療制度で、下記の条件に一致した方が対象となります。

精神通院医療:精神保健福祉法第5条に規定する統合失調症などの精神疾患を有する者で、通院による精神医療を継続的に要する者
更生医療:身体障害者福祉法に基づき身体障害者手帳の交付を受けた者で、その障害を除去・軽減する手術等の治療により確実に効果が期待できる者(18歳以上)
育成医療:身体に障害を有する児童で、その障害を除去・軽減する手術等の治療により確実に効果が期待できる者(18歳未満)

※引用 厚生労働省公式サイト https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/jiritsu/gaiyo.html

通常、医療費の自己負担額は原則3割(70歳以上を除く)ですが、自立支援医療制度を用いた場合、治療費の自己負担額が1割に抑えられます。
また、発達障害の治療は精神通院医療に相当し、障害者手帳(精神障害者保健福祉手帳)の交付がなくても申請が可能です。

精神通院医療の対象となる疾患・障害は、主に以下のものが挙げられます。

  • 統合失調症
  • 気分障害(うつ病、躁うつ病など)
  • 薬物などの精神作用物質による急性中毒又はその依存症
  • PTSDなどのストレス関連障害や、パニック障害などの不安障害
  • 知的障害、心理的発達の障害
  • アルツハイマー病型認知症、血管性認知症
  • てんかん

これらの疾患・障害があり、主治医が「長期的治療が必要」と判断した場合、自立支援医療制度が適用されます。

「自立支援医療制度(精神通院医療)」の申請方法

1.必要書類を揃える

自立支援医療制度(精神通院医療)の申請には、以下の書類が必要です。

  • 支給認定申請書
  • 診断書
  • 健康保険証
  • マイナンバーカード、または通知カード
  • 世帯所得が確認できる書類

このうち支給認定申請書は役所のほか各市区町村にある保健センターの窓口で入手でき、その場でかかりつけのクリニック・薬局などの情報を記入します。

また、診断書も窓口で入手可能ですが、指定書式を用意しているクリニックもあるため、事前に相談しておくと良いでしょう。

世帯所得が確認できる書類は、住民税の課税状況が確認できる証明書が相当します。こちらも役所にて入手できます。
市区町村によって提出書類が異なる場合があるため、お住まいの市区町村の役所または保健センターに問い合わせると確実です。

2.最寄りの役所・保健センターに提出

これらの書類を揃えた後は、住んでいる市区町村の役所、または保健センターに提出してください。提出かた約1ヶ月〜1ヶ月半後に、自立支援医療証が郵送されます。

3.自立支援医療証をクリニック・薬局に持参

自立支援の申請が下りてからは、クリニック・薬局では保険証や処方箋のほかに、自立支援医療証の提出が求められます。忘れずにお持ちください。

また、申請中でまだ自立支援医療証が手元にない場合は、申請書の控えを提出してください。自立支援医療制度の1割負担は、申請中の診療費も対象となります。自立支援医療証の現物がないため、実際の支払いは通常の3割負担となりますが、現物を提出した際、申請期間中に払い過ぎた医療費が返還されます。

※注意点

申請書にはかかりつけのクリニック・薬局を記入する欄があります。
申請が許可されて最低1年間は、書類に記入したクリニック・薬局でしか自立支援医療制度は適用されないので、転院をお考えの場合は、申請前に済ませておくのが無難です。

まとめ

「自立支援医療制度」は長期診療を受ける際、金銭的負担を大きく減らすことができます。医療費がかかって生活が苦しくなっては本末転倒です。ぜひ利用してみてください。

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