
地域で自立して生活するとはどういったことか?
身体障がい児もいつかは学校を卒業して社会に出ていかなくてはなりません。
健常児の場合は学校を卒業すると多くが働いて自立していきますが、身体障がい児の場合は難しいことがほとんどです。
今回は身体障がい児の学校卒業から自立に向けての課題について考えていきましょう。
自立の考えかたは人それぞれ
身体に障がいがあっても一人暮らしをして働きながら生活している方が多くいらっしゃいます。
ただ現在の社会はどうしても健常者に合わせた社会なので、身体に障がいがあると生活をするだけでも大変です。
たとえ一人で生活ができていても、やはりどこか無理がかかってしまいます。
いつか一人で生活することが難しくなったときを考えて適切なサポート体制を考えておくことはやっぱり必要。
学校を卒業してからの方が人生は長いです。
サポートが必要な状態だったとしても、自分なりに社会で生活をしていれば十分自立していると言えます。
自立の考え方は人それぞれ。
自分なりの生活ができていれば十分自立しているといえるのではないでしょうか。
現状はまだまだ自立して生活することは難しい
ただ、本人なりに自立して生活すればよいといっても現状はまだまだ難しいです。
身体の状態が軽度であれば一人でも生活できるかもしれませんが、多くの小児疾患には幅広い症状が見られます。
一人一人に合った生活を実現するためには様々な課題をクリアしなければなりません。
例えば、学校を卒業して就職ができたとしてもいきなり一人暮らしをすることは難しい場合が多いです。
職場までの移動手段はどうするのか、家事はどうするのかなどの様々な課題があります。
健常者のようにすぐに自立して生活をできる場合もありますが、自立して生活するためには環境を整えることも必要です。
障害者自立支援法について
最近は障がい者の自立を支援するために「障害者自立支援法」が定められています。
主には以下のような内容となっています。
・利用者が主体となったサービス体系
全ての障がい者が適切な支援を受けられるようにサービス内容を一元化。
・サービスを提供する主体が市町村へ
これまでは都道府県と市町村に分かれてサービスを展開していましたが、各市町村にサービス主体が変更。
・支給決定の手続きが分かりやすくなった
障がいの程度によって必要なサービスが違うので、新たに障害程度区分が新設。
適切なサービス内容を提供するための手続きがスムーズに行えるようになってきています。
・就労支援の整備
障がい者の方が働くことが出来る環境を整備し、就労の機会を支援する体制の確保。
他にも負担額の割合の変更などの障がい者の自立に向けた取り組みが進んできています。
まとめ
以前は、障がい者の方が学校を卒業してからどのように生活していくのかという課題がありました。
少しずつですが障がい者の方が地域で自立して生活していけるような体制も整ってきています。
自立の考え方は人それぞれですが、障がい者の方が自分なりに生活していけるような環境づくりをしていきたいですね。