Home-visit type developmental support

新たに始まった「居宅訪問型児童発達支援」ってどんなサービス?

Home-visit type developmental support

外出することが難しい子どもたちを支援するために

障がいをもった子どもたちの発達支援が注目されるようになってきており、さまざまな発達支援の制度が出てくるようになりました。

障がいの状態は人それぞれであり、その人に合った発達支援を行っていかなくてはなりません。

近年は医療的ケア児・重症心身障がい児が増加し、外出したくても難しい子どもたちが増えてきています。

こういった障がい児は体調を崩しやすく特別なケアが必要なため、通所での発達支援が困難なことも多いです。

児童発達支援も「居宅訪問型児童発達支援」が新たに新設(2018年)され、家にいながら発達支援を受けることができるようになってきました。

今回はまだ始まったばかりの制度である居宅訪問型児童発達支援について考えていきましょう。

居宅訪問型児童発達支援とはどういった制度なのか?

従来の児童発達支援・医療型児童発達支援・放課後等デイサービスは、基本的に通所という形で発達支援が行われています。

ただ外出することが難しい子どもたちは、必要な発達支援を受けたくても通所できないことで支援を受けることが難しいという課題がでてきました。

そこで2018年に新たに「居宅訪問型児童発達支援」が新設され、外出することが難しい子どもたちの発達支援のために自宅に訪問する発達支援の制度が始まりました。

どういった子どもたちが支援を受けることができるのか

重度な症状があることにより外出が難しい子どもたちが対象となります。

主には以下のような子どもたちが対象です。

・各種手帳で重度の判定を受けている
(身体障害者手帳1・2級、療育手帳重度判定、精神障害者保健福祉手帳1級相当など)
重度の精神障がいや集団行動が著しく困難である場合も適応される

・日常的に人工呼吸器のケアを受けており、通所を行うことが困難である

・感染症にかかるリスクが著しく高いと判断されるとき           など

どのようなサービスを受けることができるのか

従来の児童発達支援や医療型児童発達支援のサービス内容を在宅で受けることができます。

訪問する専門職は今のところ発達支援の専門家である理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などの支援です。

障がい児を指導経験のあり児童指導員や保育士も年齢に応じた遊びによる発達支援も行われます。

ただ、訪問で発達支援を行わなければならないのでより障がい児の発達支援に特化した専門職の訪問が望ましいと思われます。

まとめ

障がい児の障がい像の変化により、さまざまな発達支援の方法が必要になってきています。

外出することが難しい子どもたちにとって、訪問という形で発達支援を受けることができるようになってきたことは大きな進歩だと思います。

まだまだ始まったばかりの制度なので社会的にあまり知られていない制度ですが、今後さらに必要になってくる制度ではないでしょうか。

発達支援のさらなる拡大に期待したいですね!

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