
原始反射と姿勢反射は赤ちゃんが成長するために必要な反射
赤ちゃんの時期にはさまざまな反射が見られます。
大きく分けて原始反射と姿勢反射の2種類あり、原始反射は成長とともに次第になくなっていくことが特徴です。
一方姿勢反射は大人になってからも姿勢を適度に保つために重要な反射。
例えばパラシュート反射は転倒を防ぐために大切な反射です。
今回は赤ちゃんの成長に欠かすことができない原始反射と姿勢反射について考えていきましょう。
原始反射と姿勢反射の種類について
赤ちゃんの時によく反射が大切って聞いたのですが、具体的にどんな反射があるのですか?
大きく分けて原始反射と姿勢反射の2種類の反射があります。
簡単にまとめていきますね。
~原始反射~
お母さんのお腹の中にいる時期から見られ、生後間もない時期まで見られる無意識に起こる反射。身体を思ったように動かすことが難しい時期に重力に逆らって動けるようになるために重要な役割がある。成長とともに徐々になくなっていく。
1 吸啜反射(きゅうてつはんしゃ)
赤ちゃんの時期に口の中に哺乳瓶や乳首が入ってくると反射的に吸う動作が見られる反射。
2 把握反射
赤ちゃんの手のひらや足の裏を刺激すると、握り返そうとする反射。手のひらと足の裏に見られることが特徴で、なくなっていく時期も手のひらが早く足の裏の方が遅い。
3 非対称性緊張性頸反射
仰向けで赤ちゃんの顔を横に向けると、左右の手足が反対の動きをする反射。顔を向けた側の手足は伸びて、反対側は曲がる動作が見られる。
など他にもモロー反射やギャラント反射などがあります。
~姿勢反射~
原子反射の後に見られ始める反射で、姿勢を保つために必要な反射。
1 ステップ・ホッピング反射
急にからだが倒れそうになった時に瞬間的に足を左右前後に踏み出そうとする反射。
2 パラシュート反射
転倒しそうになった時に身体を支えようと手が前後左右に出る反射。
最初は前方、次に側方、最後に後方のパラシュート反射が出現する。
など、この他にも立ち直り反射があります。
なぜ反射が発達に必要なのか?
本当にいろいろな反射があるのですね。
でも、どうして赤ちゃんの時期だけこんなにたくさんの反射が必要なのでしょうか。
人間の赤ちゃんは産まれてすぐに一人で生きていけるわけではありません。
すぐに立つこともできませんし、自分で食べることも難しいですよね。
でも反射が出現することで少しずつ座ることができるようになったり、歩くことができるようになったりします。
反射は赤ちゃんが自ら動くことが難しい時期に無意識に動くために必要なもの。
そして、成長してからもからだを空間で保持することなど重要な役割があります。
一つ一つの反射には意味があるということですね!
まとめ
赤ちゃんの時期にはさまざまな反射が出現することが特徴です。
その一つ一つに発達に欠かすことが出来ない重要な役割があります。
ただ適切な時期に反射が出ないからといって異常であるとは限りません。
脳性まひなどの脳に障がいがある場合を除いて、他の子どもより発達がゆっくりな場合もありますので注意してみていきましょう。