【最新】バーチャルリアリティー(VR)を活用したVR暴露治療とは?

VRを活用した暴露療法が注目されている

バーチャルリアリティー(VR) と聞くと、ゲームや観光体験などによく使われるイメージがありますが、最近はVRを利用したパニック症や不安症の暴露療法が注目されています。

暴露療法とは?

そもそも暴露療法とはなんでしょうか?

=Wikipediaから引用されていただきます。=

暴露療法や曝露療法(ばくろりょうほう、Exposure therapy、エクスポージャー法/療法)とは、不安障害に用いられる行動療法の技法である。この技法では、不安や苦痛を克服するため、患者が恐怖を抱いている物や状況に対して、危険を伴うことなく直面させることとなる[1][2]全般性不安障害、社会不安障害、強迫性障害、PTSD、特定の恐怖症などの障害の治療について、さまざまな研究においてその有効性が裏付けられている[3]。行動主義と行動療法に起源を持ち、認知の理論を取り込み発展してきた[4]

=引用終わり=

このように暴露療法は辛い記憶を段階的にあえて呼び覚ますことで不安反応を消していく治療法です。

VRを活用した暴露療法

この暴露療法とVR(バーチャルリアリティー)をどのように組み合わせて活用していくのでしょうか?

VR療法では患者さんがVRヘッドセットを着用して患者さんが苦手とする場面やシチュエーションを仮想空間で体験することで、徐々に不安症から克服できる可能性があるとされています。

治療の例
・飛行機恐怖症
・高所恐怖症
・特定の虫(蜂、蛾など)への恐怖
・大人恐怖など

飛行機恐怖症をVRで(Flight VR

市販されているOculus VRを使って飛行機恐怖症のVR暴露治療を体験するためのアプリが配布されていました。

このVRアプリ「Flight VR」を開発したのは、イギリスでVR映像を制作している会社Visual Laneと、アートスタジオのChris Bain Designです。

飛行機に乗ることに不安を感じる人が仮想空間での飛行機搭乗体験を通して克服してもらうために開発されました。

VR療法では、従来の暴露療法ではできなかった、音や景色などの体験ができます。この「Flight VR」では搭乗前と搭乗中の手続き、流れがリアルに再現されていて、プレイヤーは保安検査場の通過してボーディングゲートを探し、飛行機に搭乗してチケットに書いてある座席番号を探し、荷物を収納するところまで、体験することができます。

日本でVR暴露療法プログラムを開発している会社

引用: https://www.magiappltd.com/nareru 株式会社魔法アプリさん

日本でも株式会社魔法アプリさんが苦手克服VRトレーニングシステム「NaReRu」を開発しているようです。
大阪と北海道、東京、愛知の医療機関にも実際に導入されています。

NeReRuでは、飛行機、新幹線、地下鉄、雷、エレベーター、バスなどをVRを用いて仮想空間で体験することができます。

導入クリニック一覧

まとめ

いかがでしたでしょうか?
まだまだ日本ではあまり浸透していないVR暴露治療ですが、従来の暴露治療で克服できなかった方の希望になりそうです。

EASIERでも皆様のお役に立てますように、こういった最新療法情報をどんどんご紹介していきます。


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