
はじめに
前回のコラムで大人と子どもの理学療法の違いについて簡単に説明しました。
今回は子どものやる気を引き出すために取り組んでいる、「遊び」「楽しみ」について紹介していきたいと思います。
子どもは何よりも楽しむことを優先している
子どものやる気を引き出すためには遊ぶことが一番です。
大人もそうですが、遊ぶことや楽しみにしていることは何よりも行動を引き出してくれます。
遊ぶこと、楽しむことは子どものしごとみたいなもの。
興味をもって取り組むことが子どもを成長させてくれますし、さまざまな発達に関わってくると思います。
子どもはおもちゃだけで遊ぶわけではない
遊ぶというとまずおもちゃで遊ぶことを思い浮かべるかもしれませんが、子どもにとっては何でもおもちゃになります。
例えば、スプーンやえんぴつでも子どもにとっては遊び道具です。
特に歩き始めるまでの1歳前後のころは何でも触って確認しての繰り返しで、時には口の中にものを入れたりすることもあります。
興味をもって触ろうとすることで子どもたちは周囲の環境と自分の関係を作っているのかもしれません。
人と触れ合うことも子どもにとっては遊びになります。
特に赤ちゃんの時期はお母さんとの関係が大切。
お母さんが抱っこしたり話しかけたりするだけでも愛着が形成されていき、子どもは情緒豊かになっていきます。
人見知りも人とのふれあいや遊びの中で出てくるものです。
普段関わっていない人に慣れないのは悪いことではなく子どもが成長している証拠。
子どもの遊びの発達はおもちゃだけでは形成されないと感じています。
楽しいと感じることは次の発達のステップになる
子どもは何でもおもちゃにすると説明しましたが、とにかくこどもは動き回ります。
子どもにとって周りのすべてのものが新鮮で興味をひかれるもの。
さまざまな遊びの中で楽しみを感じる経験が、次の発達のステップになっていくのではないかと思います。
障がいがあっても楽しいと感じる経験は必要
障がいがあり身体を思ったように動かすことが難しい子どもたちは遊ぶ経験が少ないように感じます。
障がいがあっても同じように好奇心旺盛なはず。
子どもの理学療法は動く経験を促し楽しいと感じてもらえるようにすること。
そして、遊ぶ経験がたくさんできるようにサポートすることです。
どんなに障がいがあってもまずは動く経験を引き出していけるようにしてあげたいですね。
まとめ
・子どものやる気を引き出すためには楽しいと感じてもらうことが大切
・子どもは何よりも遊ぶこと、楽しむことを優先している・子どもにとって周りの物はなんでもおもちゃの対象・遊ぶことはおもちゃで遊ぶだけではない・人との触れ合いも子どもにとっては遊ぶこと・障がいがあっても楽しいと感じる経験は必要
子どもは本来みんな好奇心旺盛で、動き回りさまざまな経験を通して成長していきます。
遊ぶこと、楽しむことは子どもの成長にとって欠かせない経験。
私たち大人は子どもを見守り、干渉しすぎないことが必要です。
障がいの有無にかかわらず、すべてのこどもたちが同じように遊びさまざまな経験ができるようにすることが必要なのかもしれません。