障がいのある子をどのように育てていけばよいでしょうか?~子どものリハビリコラム⑩~

はじめに

障がいをもった子どものリハビリをしていると、育児に不安を抱えるご家族が多く見られます。

育児はただでさえ大変ですが、障がいをもっているとその複雑さからなおさら育児が難しくなってしまいます。

今回は、「どのように子どもを育てていけばよいのか」「子どもとどのように関わっていけばよいのか」ということについて考えていきたいと思います。

育児は一人で抱え込まないようにすることが大事

先生、こんにちは。
少しずつ子どもの成長を感じることができるようになってきました。
今日もリハビリをお願いします。

なんだか疲れているように見えますが、大丈夫ですか?

確かに最近育児や家事に追われてあまり夜寝ることができていません。
子どもを育てるって大変ですね・・・

そうですね。
私も子どもがいるので育児の大変さはよく分かります。
でも、障がいがあるとなおさら子どもとどのように関わればよいのか難しいと思います。

子どもの将来を考えるとどのように育てていけばよいのか正直悩みます。
今は、毎日の生活で精一杯です・・・

今はそれで良いと思います。
育児は一日で終わるものではありません。
それに仕事のように自分のペースで作業できるものでもありません。
でも、いずれは子どもの将来を考えてできることを考えていかなくてはなりません。
ただ、一人で育児をしようと思わないでください。
障がいをもった子どもを育てるということは、家族の問題でもあります。
一人で抱え込まずに色々な関係機関が連携して子どものことを考えるようにしていくことが大切です。

障がいは子どもだけじゃなく、家族の問題でもあるということですね。

そうです。
リハビリのときも遠慮せずに悩みを相談してくださいね!

家族の関わりは子どもの成長に必要不可欠

でも、障がいがあるとどうやって子どもと関わればよいのか分かりません。

子育てに正解はないとよく言われますが、まさにそのとおりだと思います。
子どもとの関わりはこうしなければならないというマニュアルはありません。

じゃあ、一般的な子どもと遊ぶようにすれば良いのでしょうか?

そうです。
障がいをもっているからといってやたらと行動を制限する必要はありません。
歩きたいのであれば歩かせても良いですし、ゲームをしたいのであればさせても良いのです。

ただ、それでもどのようにすれば良いのか迷うことがあると思います。
そこは理学療法士を始めとしたリハビリ専門職のリハビリが必要です。
こどものやりたいことを実現するためのアドバイスをしてくれるはずです。

ありがとうございます。
障がいをもっていても健常者の子どもと同じようにやりたいことをさせてあげることが必要なのですね。
こどものやる気をできるだけ見守っていきたいと思います。

まとめ

・障がいとは子どもだけの問題ではなく家族の問題でもある

・障がいをもった子どもの育児は一人で抱え込まないようにすることが大事

・不規則な生活になってしまうことが「障がい」である

・障がいをもっているからと言って行動を制限する必要はない

子どものやる気を見守り必要な支援を考える

障がいをもった子どもたちは、一人として同じ症状の障がいをもった子どもはいません。

そのため、どのように育児をしていけばよいのか悩まれるご家族が多いと思います。

ただ、子どもとの関わり方に正解はありません。

大事なことは子どもが何を感じ何を望んでいるのかということを理解し、それをできるだけ実現させてあげるために支援することだと思います。

家族の思いは子どもたちに必ず伝わっています。

子どもとの日々の関わりを大事にして育児を楽しんでくださいね!

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