
はじめに
最近は大人のADHDなど、いわゆる「発達障がい」という疾患が注目されるようになってきています。
片付けたいのに片付けができない、人の意見を聞いて働くことが難しいといったように、社会生活で不便を感じる大人の方が増えてきています。
その影響からなのか、子どものリハビリをしていても「うちの子は発達障がいではないか?」ということや「運動が遅れているのは発達障がいだからじゃないだろうか?」といった質問を受けます。
今回は、発達障がいと運動発達の関係について分かりやすくまとめていきたいと思います。
運動発達と発達障がいは関係がある
なんだかうちの子どもはよく転ぶし、ボール遊びも苦手だし他の子どもたちよりも不器用だなあ・・・
もしかしたら、発達障がいかもしれない・・・
最初に注意が必要ですが、運動が苦手だからといって全ての子どもが発達障がいというわけではありません。
ただ、やはり運動の苦手さ・不器用さと発達障がいは関連があることがわかってきています。
やっぱり運動の苦手さと発達障がいは関連があるのですね。
でも、発達障がいって人とのコミュニケーションや理解の部分で難しさがあると聞いたことがあります。
だから、運動は関係ないと思っていました。
確かに発達障がいはコミュニケーションなどの対人関係や社会のルールといった部分で困難さを抱えやすいです。
そのため、運動は関係ないと思われがちですが、実は運動の不器用さも発達障がいの一つなのです。
正式には「発達性協調運動障害」といいます。
また、運動が苦手であったり、手先が不器用であったりすることは発達障がいの大きな特徴でもあります。
発達障がいって色々な症状が組み合わさっていることを理解してくださいね。
どうして運動が苦手になってしまうのか

でも、どうして発達障がいの子どもは運動が苦手になりやすいのでしょうか?
一つは、多くの発達障がいが脳の障がいによって色々な症状がみられるためと考えられています。
もちろん、生まれてきてからの育った環境による影響もあります。
多くの発達障がいの子どもたちは、脳の障がいにより自分のからだがどのように適応していけばよいのかイメージしにくい部分が多いです。
自分のからだをイメージしにくいってちょっと難しいのですが・・・
つまり、日常生活の全ての活動においてどのようにからだを動かせばよいのか混乱してしまうということです。
特に応用的な動作を要求される活動、例えばキャッチボールや縄跳びサッカーといったスポーツ全般が苦手になりやすい傾向があります。
こういったスポーツは、自分のからだと物との関係をイメージして動作を行わなければなりません。
自分のからだのイメージが少ないと、物の操作はなおさら難しくなってしまうということですね。
よく分かりました。
発達障がいと運動は大きく関わっているのですね。
ありがとうございます!
まとめ
・運動の苦手さと発達障がいは関わりがある
・全ての発達障がいの方に運動の苦手さがあるわけではない
・運動の苦手さは個人差があり、どのような場面で苦手さがあるのか理解する
・普段は気づかれないことが多いが、スポーツ全般で不器用さが目立つことが多い
・運動が苦手な理由は自分のからだのイメージが難しいため

発達障がいは、コミュニケーションなどの対人関係や社会のルールといった面で困難さを抱えやすくなります。
しかし、その症状は運動面においても苦手さや不器用さが目立つことも多いです。
運動が苦手なことで知らずしらずの内に自信をなくしてしまうこともあります。
子どもたちがどんなことに難しさを感じているのか、周囲の大人が理解してあげることが必要ですね!