
今回の記事では、滋賀県にある「やまなみ工房」にスポットをあてて、そこに生きる人々、幸せの本質、自分らしく生きるということなどについてご紹介していきたいと思います。
「やまなみ工房」とは
国内・国外問わず注目を集めているやまなみ工房は、滋賀県古賀市に所在する障がい者福祉施設です。
やまなみ工房は1997年に開設されて以来、障がいのある人の芸術活動のサポートに力を入れてきました。
「やまなみ工房」が誕生したきっかけ
やまなみ工房を設立したのは、現在施設長を務める山下完和さんです。
有人に届け物を頼まれて訪れた先が、やまなみ工房でした。施設にいる人々が山下さんの元に集まり、歓迎してくれたのがきっかけでスタッフとして、やまなみ工房で働くようになりました。
施設で働いていく中で、山下さんは1人の男性が楽しそうに落ちていた紙切れに落書きを始めたのに気づきます。とても楽しそうに描く姿を見て、山下さんは、彼らがもっと自分のやりたいことに向き合うべきなのではないかと考えました。
訓練をして社会に合わせていく生き方よりも、「自分らしくある生き方」をと。
やまなみ工房を描いた作品「地蔵とビリドー」

やまなみ工房で作品を創作しているアーティストたちに迫った作品です。
施設内の様子を1年かけて撮影し、それぞれのアーティストがどのように作品を創作しているのか、その日常に密着しています。
「やまなみ工房」の可能性
やまなみ工房は現在、世界中から注目をあつめており、様々な角度から、その独自性や芸術性を世の中に発信しています。
DISTORTION3
やまなみ工房と、PR-y、NUDE:MMによって手掛けられたブランドである「DISTORTION3」は、パリファッションウィークでコレクションを発表するなどの活躍ぶり。
ブランドの名前の由来には「歪み」という意味がこめられており、社会の「歪み」が「障がい者」というカテゴリーをより強化している現状を伝えています。
TRUNK HOTEL
ソーシャルライジングをコンセプトにしたラグジュアリホテルである「TRUNK HOTEL」では、やまなみ工房のTシャツを取り扱っており、スタイリッシュなデザインが特徴的で、トランクストアで販売されています。
トランクホテルは、「多様性」や「ローカライズ」などの考え方を非常に大切にしており、多くの人々が共生していく社会のあり方に目を向けています。
おわりに
今回の記事では、障がい者施設である「やまなみ工房」についてご紹介しました。
「自分らしく生きる」ということに目を向けたことで、芸術やファションの分野で、次々と新しい作品が生み出されています。
「自分らしく生きる」ことができる社会とは、どのような社会なのか、「自分らしく生きる」ということはどういうことなのか、ぜひ一度考えてみてくださいね。